2014年春の研究集会のお知らせ

2014年春の研究集会を以下のとおり実施いたします。

今回は,Handbook of Self-regulation of Learning and Performance (2011) の文献紹介3件と,研究発表1件を予定しております。

会員以外の方にもご参加いただけます。

参加をご希望の方は,事務局(大正大学 犬塚)までemailにてご連絡ください。

連絡先は m_inuzuka[at]mail.tais.ac.jp です。[at]を英半角の@に置き換えてください。

スケジュールは次の通りです。

日にち:3月20日(木)
時間:12:30~18:00(その後夕食会を予定)
場所:日本大学経済学部 7号館 7072教室
アクセスマップはこちら↓
http://www.eco.nihon-u.ac.jp/about/maps/

前半(12:30~)
①塚野州一 先生
Handbook of Self-regulation of Learning and Performance (2011)の第1章 序と概説
②進藤聡彦 先生
同 第13章(意図的な概念変化―科学学習における自己調整),又は第25章(教科における自己調整学習)

<休憩>

後半(15:00~)
③篠ヶ谷圭太 先生
同 第12章(ライティングにおける自己調整)
④植阪友理 先生 ≪研究発表≫
学習観に関する質問紙調査のご報告

2013年活動報告

2013年の研究会の内容をご紹介します。

文献紹介と参加者自身の研究,合わせて4件の発表がありました。

発表された文献は,2014年に翻訳書として北大路書房より出版予定です。

また,発表された研究は,研究会での議論も参考に,投稿・学会での発表がされています。

自己調整学習研究会 2013年研究会

日時:2013年3月17日

発表スケジュール

■文献紹介

10:30  塚野州一先生

Charlotte Dignath van Ewijk (2011) Assessing Students’s Acquisition of Self-Regulated Learning Skills Using Meta-Analysis. In Zimmerman & Schunk(Eds),Handbook of Self-Regulation of Learning and Performance. Chapter 24.

11:30 犬塚美輪先生
Tonks, S. M. & Taboada, A. (2011) Developing self-regulated readers through instruction for reading engagement. 同上. Chapter 11.
動機づけ過程を重視した読解指導法であるCORIの紹介です。

■ 研究紹介

13:00 寺田未来さん
タイトル:学習場面における自己調整メカニズムの検討
“自己調整”という概念は広範な意味をもち、教育、社会、健康、犯罪、パーソナリティなど、多岐にわたる研究分野において主要な概念として用いられてきました。本研究は自己調整を、“人がある行動への動機づけを高め、別の行動に対する欲求を抑制しコントロールしながら行動を活発化させる一連の過程”と捉え、どのようなメカニズムで学習者は学習を自己調整しているのかを、学習者がもつ動機と有能感に着目し、検討したものです。発表では社会心理学的な観点からの背景をレビューし、高校生を対象に実施した調査の結果を報告しました。

15:00  深谷達史さん
タイトル:テストの自己採点が理解度評定と復習時間に与える影響
学習後,自身の理解状態を正確に判断することは,学習を効果的に行うための必要条件とされますが,多くの研究からメタ理解が必ずしも正確でない
ことが指摘されています。こうした問題に対し,近年の研究は,説明やテストによって学習内容を出力することが理解度評定の正確さを向上させることを明らかにしてきました。ただし,実際の教室場面においてこの知見を応用した研究は限られていることから,本研究は,大学講義において各回の授業の最後に復習テストを実施するとともに,自己採点を求めることで,正確な理解度判断を促すことを試み,その効果を検討しました。

2012年 春の研究集会 詳細

研究集会について,詳細をお知らせいたします。

■日時
2012年 3月21日(水) 10時~16時
*17時半より懇親会を予定しております。

■場所
東京大学教育学研究棟
部屋は409号室です。

■当日のスケジュール
10時半~11時半 発表(1名)
― 昼食 ―
13時~16時  発表(3名)
16時~17時   研究会の運営等について
17時半~     懇親会

■概要
以下の本を読み,自己調整学習の理論について理解を深める会にしたいと思います。
Handbook of Self-Regulation of Learning and Performance

なお、発表担当者は
塚野州一先生(立正大学) 2章
寺田未来さん(広島大学総合科学研究科) 4章
深谷達史さん(東京大学教育学研究科) 16章
篠ヶ谷圭太さん(慶應義塾大学先導研究センター) 19章
です。

皆様のご参加をお待ちしております。

本研究会の会員以外で参加をご希望の方は,犬塚までメールにてご連絡ください。
犬塚メールアドレス: m_inuzuka[at]mail.tais.ac.jp ([at]を@に直して送信してください)

第8回 研究集会のお知らせ

第7回の研究集会の翌日、東日本大震災が起こり、研究会メンバーそれぞれが対応に追われていました。
こちらのHPの更新も止まっており、情報を求めてアクセスしてくださった皆様には大変ご迷惑をおかけしました。
改めまして、震災被害に遭われた皆様に、お見舞いを申し上げます。
震災からの復興には長い時間がかかることと思います。
その中で、子どもたちの教育の問題が軽視されることがあってはならないと考えます。
さまざまな社会問題が生じている中で、子どもたちが自ら学ぶ力を身に着け、学んだことをもとに活躍できるように、本研究会としても、微力ながら学術的・実践的な議論と提案を行っていきたいと考えています。

前置きが長くなりましたが、恒例の夏の研究集会を下記のように行うこととなりました。
お知らせが直前になってしまって恐縮ですが、皆様ぜひお集まりください。

日時:9月10月29日(土)10時半~16時

場所:大正大学

内容:自己調整学習に関する書籍を取り上げ,内容紹介と関連するほかの研究など,発表者独自の視点からのコメントを行います。
Handbook of Self-Regulation of Learning and Performance
Amazon→ http://www.amazon.co.jp/gp/product/0415871123/ref=ox_ya_os_product

なお、本研究集会はメンバーでなくてもご参加いただけますが、参加を希望される方は事前にお申込みをくださいますようお願いいたします。
下記連絡先の[at]をアットマーク(@)に置き換えて、メールにてお知らせください。
連絡先:m_inuzuka[at]mail.tais.ac.jp

第7回研究集会のおしらせ

下記の要領で研究会を開催いたします。

飛び入り参加も歓迎ですが,できるだけ事前に m_inuzuka あっと  mail.tais.ac.jp までご連絡ください。

日にち:3月10日(木) 10時半~16時半

場所:大正大学
2号館 4階 241室

当日の予定

午前10:30~11:50
深谷達史さん (東京大学大学院教育額研究科)
・「文章理解におけるモニタリング活動」に関するご自身の研究紹介。

12:00~13:00
昼食

午後13:00~14:30
植阪友理さん (日本学術振興会・東京工業大学)
・「見逃されてきた学力・学習力を検出する数理モデルの提案」

午後14:30~15:30
秋場大輔先生 (NY市立大学大学院センター)
・フリートーク。カジュアルな雰囲気でアメリカと日本における自己調整学習や教育の展開などについて話しましょう。

午後15:30~
研究会運営についての話し合い

第6回研究集会を開催しました

8月30日 東京大学 にて,第6回研究集会を開きました。

今回の研究集会では,”Handbook of Metacognition in Education(D. J. Hacker et. al., eds.)” を取り上げ,文献の紹介と討論を行ないました。

「メタ認知(理解)」についての実証研究を主に,研究と実践両面からの検討を行ないました。

新しく参加してくださった方もあり,様々な視点からの議論がなされ,参加者一同が自分の研究活動のヒントを得られました。

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自己調整学習研究会では,毎年2回の研究集会を開いています。
次回は2011年3月末に大正大学にて開催の予定です。
詳細はまた後日こちらのホームページにてお知らせいたします。

シンポジウムを開催しました

8月29日教育心理学会第52回総会にて自主シンポジウム「家庭学習と自己調整学習」を実施しました。

「家庭学習に着目した自己調整学習の指導・支援」というテーマのもと,以下の2つの話題提供を行ないました。
①予習が授業理解に与える影響を検討した一連の研究報告(篠ヶ谷圭太:本研究会メンバー,東京大学)
②授業と復習(さらにはテストまで)を関連づけた学習指導の実践報告(岡山県灘崎中学校教諭 床先生)

上記の話題提供に対し,京都教育大学 伊藤崇達先生より,理論的な見地からのコメントをいただきました。また,国立教育政策総合研究所 山森光陽さんから,研究と実践を結ぶには,という観点からのコメントを頂きました。

当日,40名弱の参加者がありましたが,「指導者が足場づくりをしている状態から,真に自己調整的な学習者へと成長させるにはどうしたらよいか」「受容学習の場面だけでなく,探求的な学習活動場面につなげるにはどうしたらよいか」といった問を中心に,多くのご意見を頂きました。

自己調整学習研究会では,来年の教育心理学会総会でも自主シンポジウムの開催を計画しております。

興味を持ってくださった皆さんのご参加をお待ちしております。